ハードウェア
コンピュータの計算は、ANDやORなどの論理回路の組み合わせでできています。この単元では、論理回路で足し算をする仕組みと、センサで測って機械を動かす制御を、回路の部品や消費電力とあわせて扱います。
要点
ハードウェア
- 電気・電子回路
- AND回路は両方1で1、OR回路はどちらか1で1、NOT回路は反転。NAND回路を組み合わせれば、どの論理回路も作れる。
- 入力と出力の対応を真理値表や論理式で表す。電圧の高い方を1とするのが正論理、低い方を1とするのが負論理。
- 入力だけで出力が決まる組み合わせ回路(半加算器・全加算器など)と、前の状態を覚える順序回路がある。1ビットを覚えるフリップフロップは順序回路の基本。
- 機械・制御
- 結果を確かめずに決めたとおり動かすのがオープンループ制御。結果を測って次の操作に戻すのがクローズドループ制御(フィードバック制御)。
- 決めた順序と条件で段階を進めるのがシーケンス制御。洗濯機の「給水→洗い→すすぎ→脱水」が例。
- PWM制御はオンとオフを速く繰り返し、オンの時間の割合(デューティ比)で平均の電圧を変える。5Vで40%なら平均2V。
- 構成部品及び要素と実装
- 電流を一方向にだけ流すダイオード、電流を流すと光るLED、電流を増幅したり開け閉めしたりするトランジスタ。
- 多数のトランジスタを1つにまとめたのがIC。集積の規模が大きくなるとLSI、さらにVLSI。作った後で回路を書き換えられるのがFPGA。
- 論理設計
- 同じ働きの回路でも、素子の数・信号の遅れ・費用が違う。論理式を簡単にして素子を減らす(A・B+A・¬B=A など)のが回路設計の基本。
- 消費電力
- 電池で動く組込み機器では、消費電力が動く時間と発熱を決める。使わない部分の電源やクロックを止め、待つ間は低電力の状態にする。
さわって確かめる
論理回路の足し算と、温度のオン・オフ制御を、次の2つで動かします。
1. 半加算器と全加算器
全加算器で A=1、B=1、下の桁からの桁上げ=1 にして、S(和)と C(桁上げ)を確かめよう。
入力(押すと 0 と 1 が切り替わる)
2. 温度のオン・オフ制御
「8分目に窓を開ける」を入れて、フィードバック制御は22℃付近に戻り、オープンループ制御は戻らないことを確かめよう。
この部屋では、ヒータがオンなら1分に2℃上がり、オフなら1分に1℃下がる(外の気温10℃より下がらない)。フィードバック制御は「目標−幅より低ければオン、目標+幅より高ければオフ、その間なら今のまま」で切り替える。
3問チェック
最初に選んだ答えで採点します。全問正解で、この単元に「済み」の印が付きます。
-
全加算器に A=1、B=0、下の桁からの桁上げ=1 を入れた。出力 S(和)と C(桁上げ)はどれか。
- S=1、C=0
- S=0、C=1
- S=1、C=1
- S=0、C=0
答えと解説
正解はイ。1+0+1=2 は2進数で 10 なので、その桁は0(S=0)、上の桁へ1を送る(C=1)。S=1、C=0 は下からの桁上げを足し忘れた、A+B だけの結果。S=1、C=1 は3つとも1のとき。
-
決められた順序と条件に従って、制御の各段階を順に進める方式はどれか。
- フィードバック制御
- PWM制御
- シーケンス制御
- フィードフォワード制御
答えと解説
正解はウ。シーケンス制御は、洗濯機やエレベータのように「この段階が済んだら次へ」と順に進める。フィードバック制御は結果を測って目標との差をなくす方式、PWM制御はオンの時間の割合で出力を調整する方式、フィードフォワード制御は乱れを先に測って補正する方式。
-
5Vの電源をPWM制御でモータにつなぐ。1ミリ秒の周期のうち0.4ミリ秒だけオンにすると、モータにかかる平均の電圧は何Vか。
- 0.4V
- 2V
- 3V
- 5V
答えと解説
正解はイ。オンの割合(デューティ比)は 0.4÷1=40% なので、平均は 5V×0.4=2V。3Vはオフの割合60%を掛けた値、5Vはオンの間だけの電圧、0.4Vはオンの時間をそのまま電圧と読んだ値。