本文へ移動
  1. 高校情報
  2. 基本情報ハンズオンラボ
  3. 経営戦略マネジメント

中分類19 大分類:経営戦略 ストラテジ系

経営戦略マネジメント

企業がどの事業にお金を回し、だれに何をどう売り、目標をどの指標で測るかを決める手法を学びます。試験では、分析の枠組みの名前と、その枠のどこに当たるかがよく問われます。

左にSWOT分析の4マス(強み・弱み・機会・脅威)、右にPPMの4マス(花形・問題児・金のなる木・負け犬)を、縦軸を市場成長率、横軸を市場占有率として並べた図
図:SWOT分析とPPM

要点

経営戦略手法

経営戦略
企業理念をもとに、事業を広げる多角化で、組み合わせて効果が増すシナジー効果を狙う。
量を増やして1個あたりの費用を下げる規模の経済、資源を複数の事業で共有する範囲の経済。
優れた他社と比べて学ぶベンチマーキング。環境の変化に合わせて自らを変える力がダイナミックケイパビリティ。
全社戦略
他社がまねしにくい中核の強みがコアコンピタンス。ほかの業務はアウトソーシングで外に任せる。
累積の生産量が増えるほど1個あたりの費用が下がる。これを表すのが経験曲線。
買収・合併のM&A、提携のアライアンス。PPMは事業を4つに分けて資金の配分を決める。
競争戦略
基本戦略はコストリーダーシップ戦略・差別化戦略・集中戦略の3つ。
競争相手のいない市場を新しく作るのがブルーオーシャン戦略。上位企業が下位の差別化をまねるのが同質化戦略。
事業戦略手法
内部の強み・弱み、外部の機会・脅威を4マスに並べるSWOT分析。
経営資源を価値・希少性・模倣困難性・組織の4点で見るVRIO分析。活動ごとに価値を見るバリューチェーン分析。
製品と市場をそれぞれ既存・新規に分け、4つの成長の方向を選ぶのが成長マトリクス。

マーケティング

マーケティング分析
顧客・競合・自社を見る3C分析。市場を分け、狙う層を決め、立ち位置を決めるSTP分析。
調査はサンプリングで対象を選び、質問法・観察法・実験法で集める。
価格や機能などの組み合わせのうち、どれが好まれるかを測るのがコンジョイント分析。
マーケティングミックス
売り手から見た4P(製品・価格・流通・販売促進)を組み合わせる。買い手から見直したのが4C。
CXデザイン
買う前から使った後まで、すべての接点での体験を設計する。顧客ロイヤルティやリテンション率で測る。
サービスデザイン
顧客の行動と気持ちを時間順に描くカスタマージャーニーマップ、典型的な利用者像のペルソナを使う。
製品戦略
PLCは導入期→成長期→成熟期→衰退期。成熟期は改良や新しい用途で寿命を延ばす。
自社の新製品が自社の既存製品の売上を奪うのがカニバリゼーション。差がなくなり価格だけの競争になるのがコモディティ化。
価格戦略
高い価格で早く回収するスキミングプライシング、安い価格で一気に広めるペネトレーションプライシング。
需要に応じて変えるダイナミックプライシング、原価に利益を足すコストプラス法、定額のサブスクリプション。
流通戦略
本部が加盟店に商標と運営の方法を提供するフランチャイズチェーン。店とネットの接点をつなぐオムニチャネル。
プロモーション戦略
お金を払って出す広告、値引きや試供品の販売促進、報道で取り上げてもらうパブリシティ。
Webマーケティング戦略
検索語に連動するリスティング広告、検索結果の順位を上げるSEO、最初に開くページを改善するLPO。
2つの案を出し分けて比べるA/Bテスト。訪問者のうち購入などに至った割合がCVR。
マーケティング手法
全員に同じ訴求をするマスマーケティング、一人ひとりに合わせるワントゥワンマーケティング。
販売店に売り込んでもらうプッシュ戦略、広告で消費者に指名して買ってもらうプル戦略。

ビジネス戦略と目標・評価

ビジネス戦略と目標の設定・評価
理念とビジョンから戦略目標を決め、達成に欠かせないCSF(重要成功要因)を絞り、指標で測る。
最終目標の達成度を測るのがKGI、そこへ向かう途中の活動を測るのがKPI。
事業の要素を9つの枠に書き出すのがビジネスモデルキャンバス。MVVはミッション・ビジョン・バリュー。
目標設定及び評価のための手法
BSCは財務・顧客・業務プロセス・学習と成長の4つの視点で目標と指標を立てる。
機能と費用の比で価値を高めるバリューエンジニアリング。ばらつきを統計で減らすシックスシグマ、全社で品質を高めるTQM。

経営管理システム

経営管理システム
会計・生産・販売・人事などの基幹業務を統合し、経営資源を一元管理するのがERP。
調達から販売までの流れを全体で最適化するSCM、顧客との関係を管理するCRM、営業を支えるSFA。
社員の知識を共有して生かすナレッジマネジメント。社内の情報を1つの画面から探せるようにしたのがEIP(企業内情報ポータル)。

さわって確かめる

PPMの4区分、SWOT分析、バランススコアカードの4つの視点を、次の3つで試します。

1. PPMの4区分を動かして確かめる

市場成長率を15%、相対的市場占有率を0.5倍にして、どの区分になるか確かめよう。

この教材では、市場成長率10%以上を「高い」、相対的市場占有率1.0倍以上を「高い」とします(境目ちょうどは「高い」側)。

2. SWOTの4マスに仕分ける

駅前の洋菓子店についての8つの文を、強み・弱み・機会・脅威に分けよう。

手がかり:店の内側のことは強み・弱み、店の外で起きていることは機会・脅威。店にとってプラスかマイナスかで、もう一度分けます。

  • 強み(S)
  • 弱み(W)
  • 機会(O)
  • 脅威(T)
  1. 店主が考えたロールケーキが、地元で評判になっている
  2. 菓子職人が1人しかおらず、注文が多い日は作りきれない
  3. 近くに大きな病院が開業し、駅前を通る人が増える
  4. 駅の反対側に、大手チェーンの洋菓子店が開店する
  5. 原料のバターの仕入れ値が、全国的に上がっている
  6. 店にはネットで注文を受ける仕組みがない
  7. 地域で、ケーキの宅配を頼みたい人が増えている
  8. 開店から30年たち、常連の客が多い

3. バランススコアカードの4つの視点に仕分ける

通販会社が立てた8つの目標を、財務・顧客・業務プロセス・学習と成長に分けよう。

  • 財務
  • 顧客
  • 業務プロセス
  • 学習と成長
  1. 売上高を前の年より10%増やす
  2. 顧客満足度の調査で、平均4.5点以上を取る
  3. 注文から出荷までの日数を、3日から2日に縮める
  4. 社員1人あたりの研修時間を、年20時間にする
  5. 営業利益率を8%にする
  6. もう一度買ってくれる顧客の割合を40%にする
  7. 出荷のまちがいを、1万件に1件未満にする
  8. データ分析の資格を持つ社員を30人に増やす

3問チェック

最初に選んだ答えで採点します。全問正解で、この単元に「済み」の印が付きます。

  1. PPMで、市場成長率は低いが市場占有率は高い事業はどれに当たるか。

    1. 花形
    2. 金のなる木
    3. 問題児
    4. 負け犬
    答えと解説

    正解はイ。占有率が高いので収入が多く、成長が鈍い市場なので追加の投資は少なくて済む。そのため資金を生み出す役になる。花形は成長率も占有率も高い、問題児は成長率が高く占有率が低い、負け犬はどちらも低い。

  2. 冷凍食品の会社がSWOT分析をした。「機会」に当たるものはどれか。

    1. 自社の工場は、全国に翌日配送できる場所にある
    2. 競合の大手が、同じ種類の商品を値下げした
    3. 共働きの世帯が増え、手軽な食事の需要が伸びている
    4. 自社には、新しい商品を企画できる社員が少ない
    答えと解説

    正解はウ。世の中の変化という外部の要因で、自社にとってプラスなので機会。アは自社の内部のプラスなので強み、イは外部のマイナスなので脅威、エは内部のマイナスなので弱み。

  3. マーケティングミックスの4Pを買い手の側から見直したのが4Cである。4Cの「顧客にとっての価値(Customer Value)」に対応する4Pの要素はどれか。

    1. Product(製品)
    2. Price(価格)
    3. Place(流通)
    4. Promotion(販売促進)
    答えと解説

    正解はア。売り手が用意する製品は、買い手から見れば手に入る価値になる。Price は顧客が払う費用(Cost)、Place は手に入れやすさ(Convenience)、Promotion は売り手との対話(Communication)に対応する。